3 Oct 2017
アレルギーや健康に関する情報でよく見かけるのが”これを食べればアレルギーが治る” ”これを食べると健康になる”といった言葉です。このような情報はインターネットや本にも溢れかえっていますが、食事に関してはマイナスの健康、マイナスのアレルギー対処法が私は正解だと思うのです。体にいい食べ物を食べようという考え方の反対、悪いものを食べない考え方を提案してみようと思います。
食べ物とは不思議なもので、ある人にとっては有益なものでも、別のある人にとっては害となる一面をもっているというのが私の意見です。たとえばヨーグルトを食べれば乳酸菌が腸内の善玉菌を増やし腸内環境を整えて、花粉症やアレルギーが改善します。というのは良く聞く話で正しい部分はあると思います。しかし!です。乳に対してアレルギー反応を示している場合はこの方法は使えないことになります。
たしかに乳酸菌が腸内環境を整えるのは事実だと思うのですが、”毎日ヨーグルトを100g食べましょう”のような情報を目にすると、うーん違うよね。と私は思うのです。死ぬまで毎日ヨーグルトを食べ続けるのでしょうか。日本人は乳糖不耐症(乳を消化できない)の人が多いといわれており(85%がそうであるという調査結果と20%程度いう結果と情報にばらつきはありますが)、いろいろとアレルギーを勉強してきたわたしの経験からすると”乳”は体に必要ない、と書いてある本がほとんどでした。
この乳糖不耐症は人種によって違いが大きく、北欧の人は数パーセントだそうです。これは人によって有益な食べ物、害のある食べ物が違うことの一例だといえると思います。
(不耐症に関する情報リンク→ 疲労の原因「食物不耐症」)
では、どうやって自分の体にいい食材を見つけるのでしょうか?
マイナスの考え方
それは自分に合っている食材を探すのではなく、”自分の体が不得意としている食べ物を探す”のです。そしてそれをなるべく食べないようにして、体の反応を観察して見つけていくしかありません。しかし闇雲にたくさんの食材の中から探していくのは困難なので、科学的な検査(血液検査、皮膚テスト、毛髪検査)などを実施して的を絞ってから対処していきましょう。血液検査ではIgE抗体が反応していると陽性と判断されますが、陽性=食物アレルギーではありません。詳しくは下記の記事を参照してください。
アレルギー症状が出ている人がまずやるべきことのひとつに、アレルギー血液検査があります。検査の内容の解説と考え方をお伝えします。
わたしの場合は毛髪検査でグルタミン酸ナトリウム、卵、鶏肉、ピーナッツ、小麦が代謝できずに溜まっていると検査結果がでましたので、これらを3週間ほぼ完全に排除して体の様子を観察したところ、2週間後には肌の調子が良くなり、疲れにくく、睡眠も以前より深くなりました。そして2ヶ月ほど経ってからわざとこれらの食材を少し食べ、体の反応を48時間見てみたのです。
少量食べただけでも以前より過敏に反応するようになっており、かゆみが丸一日続きました。やはりこの食材はわたしに合わないのだと再認識することができたのです。これで確定!だと思いました。ここで注意していただきたいのが、避けていた食材を再度食べるときはごく少量にすることです。できれば専門医にかかって実施した方がいいと思います。わたしは娘が専門医にかかった経験があり、娘が実施してきた食物負荷のやり方を見ていたのでわかるのですが、たとえば小麦負荷の場合、最初はうどん5mm。つぎは10mm、その次は15mm、、、。しかも数日空けてからという慎重なやり方でした。それほどに慎重に丁寧に体の反応をみなければいけません。娘がうどん一人前100gを食べられるようになったのは2年後でした。
このように科学的根拠をとってから、自分でひとつひとつ合わない食材を探していくという地道な作業が続くのです。今現在わたしは毛髪検査を実施してから4ヶ月ですが、検査機関から受けているアドバイスは”100%健康な体に戻すのは3年かかります”と言われています。これは娘のアレルギー専門医が言っていた期間とまったく同じです。これほどアレルギーを発症すると、症状をなくすまでに時間がかかるということだと思います。
ですから、”これを食べればアレルギーが治る!”のような表現を見るたびに残念に思うとともに、そんな食べ物はないよ。と言いたくなってしまいます。わたしの経験が絶対正しいという確証もありませんが、少なくとも私は症状が軽快していっており、娘に関しては食べる許容量を超えないように日々気を使うことで症状はでていないので、みなさんにとっての何らかのヒントになればと思います。ご自身のできる範囲で実践されては如何でしょうか。
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